長年文字を伝達する必須アイテムだった文具。江戸から昭和にかけて、時代の流れにより変遷する文具や、持ち主の趣味が垣間見れる文具など、様々な文具を飾りました。
過去の展示(西脇館)
コヤノコレクションは、コヤノ美術館の館長であり、株式会社コヤノの社長でもある小谷野達雄が50年かけて蒐集した品です。
「他の美術館では取り扱わない、ここに来てよかったと思ってもらえる展示をしたい」をモットーに、今年で西脇別館はメインの飾りを6回入れ替えました。また、季節や時勢により随時飾りつけを変えております。
ねずみ展(平成20年)
当社のマスコットキャラクター「ノンちゃん」のモチーフにもなっているねずみ。繁殖力の強さや危機察知能力の鋭さ、仲間意識の強さなどから、縁起物にもよく登場します。絵本から根付、おもちゃ、彫像その他様々なねずみ4000点を飾りました。
文具展(平成21年)
盃洗と引札展(平成22年)
鏡台展(平成23年)
時代によるデザインの移り変わりや、大名の婚礼道具としての鏡台・普段使いの鏡台・町民の鏡台の違いなどを見比べ、楽しんでいただきました。
ひなまつり(3月~4月)
大正から昭和の懐かしいおひなさまは顔も形もそれぞれで、とても楽しませてくれます。
雛人形を提供してくださった皆様、ありがとうございます。
帽子コレクション(平成23年~24年)
19代内閣総理大臣・原敬のシルクハット、ロシアを見た最初の日本人・大黒屋光太夫が日本にて作った木製の帽子、70年安保のヘルメットと、「帽子」の中でも選りすぐりの珍品を飾りました。
盃台と東海道五十三次(平成24年)
盃台とは、客に酒を勧める際に盃を乗せる台のことです。
盃は日常の飲酒の他、神事、賜杯、血縁関係の無いもの同士の絆の確認や結婚式といった人間関係を結ぶ時など、さまざまな場面で使用されてきました。その盃を支えるのが盃台です。職人達はこの盃台をどのような思いを込めて作ったのか。また、人々は何を感じてその盃台を使ってきたのか。素材や形、描かれた模様など、様々な盃台を楽しんで頂きました。
また、東海道五十三次については、広重画の復刻版画と昭和初期の写真を見比べ、町並みの移り変わりを楽しんで頂きました。。
オリンピックコレクション(平成24年8月~12月、平成25年~)
オリンピック開催祝いに、オリンピック特集雑誌をはじめ、1960年東京オリンピック時のタオルやランニングシャツを飾りました。
また、2020年のオリンピック開催地が東京に決定した事を祝し、平成25年度9月~12月まで、再度展示させて頂きました。
戦争と平和展(平成24年~29年)
防空頭巾には名前や住所、血液型が記されています。戦争がまだ激化していない頃、若い女性の頭巾は薄手でしたが、時代と共に綿の沢山入った分厚いものへと変遷していきます。些細なことではありますが、外見を気にしている場合ではないというのがありありと見える、貴重な史料の一つです。
平成25年には、当時手作りされた「神風特攻隊」の文字の入った貯金箱や火鉢、陶器の真空容器等を展示しました。
それ以降、戦争柄の子供の着物や、当時の地図や手紙など、様々な展示を行いました。
裁縫と抒情画展(平成25年)
また、大正末期から昭和初期にかけて全盛を迎えた思春期の少女の繊細に揺れ動く心を描く抒情画。中原淳一や竹久夢二、加籘まさを、松本かつぢ等、当時有名だった抒情画家達の版画を展示しました。
その他、中原淳一が創刊した雑誌「それいゆ」や「ジュニアそれいゆ」、「ひまわり」等もお楽しみ頂きました。
へびコレクション(平成25年)
平成25年の干支「巳」にちなみ、へびのコレクションを飾りました。土鈴・張子からアクセサリー、ガラス細工、壷など、さまざまな蛇をお楽しみ頂きました。
貯金箱と宝船(平成26年)
「金を貯め、福を貯め、夢を膨らませる」をテーマに、貯金箱と宝船を飾りました。 1960年ごろ、銀行の景品として配られた貯金箱は、貯金箱としても玩具としても1ジャンルを築くほどに人々の手に広く渡りました。しかし、今となってはかなり数が少なくなっています。合併により現存しない名前も沢山有り、銀行の変遷も感じられます。そのような銀行の貯金箱を中心に、子供たちに楽しみながらお金を貯めさせようと作られた可愛らしい貯金箱や、お金が貯まりそうなめでたい貯金箱まで、様々な貯金箱をお楽しみ頂きました。そして、「初夢に良い夢を見れば一年幸せ」良い夢を見るために枕の下に敷いた宝船。縁起物や欲しい宝が描かれた宝船。力強さを感じさせるものから、ユーモアをきかせたちょっと笑える宝船など、様々な宝船をお楽しみ頂きました。
はきもの展(平成27年)
地面がアスファルトに覆われてから、一気に姿を消していった下駄も、最近若者を中心に、再び履かれるようになってきているみたいです。
何かと不安定なこのご時世、足元をしっかり固めようという気持ちを込めて、「はきもの展」を開催しました。
雪駄や下駄を中心に、ジャイアント馬場の靴や国士舘の学生が履いていた鉄下駄、特許取得の伸縮下駄、大正天皇の履いた足袋まで、様々な履物をお楽しみ頂きました。
当時の日本人の足元を彩ったはきものから、時代の流行や履物の意味合いなどが見えてくるような気がします。
櫛・簪(かんざし)と化粧道具展(平成28年)
古くは櫛で髪を梳くことで魔を削ぎ落とし、簪は身につけることで魔を寄せ付けない、まじない要素を持ち合わせたものでした。魔を祓う意味と、見た目の華やかさより、暗雲立ち込める今の世の中を明るくしたいという気持ちを込め、「櫛・簪と化粧道具展」を開催しました。
まじないから始まった「くし・かんざし」は、古くからあるものの、平安~安土桃山時代まではさほど需要がありませんでした。それが江戸時代に入り、華やかな一大文化を築きあげました。
火を付け、どんどん広げていった女性の美へのこだわり、探究心は、本当に素晴らしいと思います。
そして「化粧道具」。身だしなみを整えるため、また、より美しく魅せる為に、女性を中心に施される化粧。その道具は、今も変わらない物から全く見覚えのない物まで様々です。
その他、男性の身だしなみ道具・バリカンやカミソリ他、理髪用具など、約1500点をお楽しみ頂きました。
洛中洛外図屏風(平成27年~28年)
うちわ展(平成29年)
古来、儀礼よりはじまったうちわは、江戸時代に大衆に広まったことから、炊事や夏場の清涼道具装いなど実用的なものとなり、明治以降、広告媒体として広く活用されるようになりました。 明治以降のうちわの図柄は日本の風物詩を表した情緒あふれるものから、楽しい図柄や人気の画家の絵、人気俳優で商品を宣伝するものまで様々あり、どれも時代を色濃く表しています。
その図柄からは、時代の流れが見えてくるような気がします。そんな明治から昭和初期を中心にしたうちわと、うちわの元図、約300点を展示しました。
ぼうし?と かばん?展(平成30年)
日差し・外敵・様々な要因から頭を守る、身分をあらわす、美を、自分をあらわす帽子(かぶりもの)と、便利に、おしゃれに、物を持ち運ぶかばん(ふくろ)。どちらも、暮らしにとても密着したもので、様々なデザインのものがあります。 日本で発展し、長らく使われた笠やふくろなどは、明治維新により西洋文化が入ってきたことによって瞬く間に帽子とバッグにとってかわられました。時代が移り変わるその時、人々の暮らしに何が起こったのか。それを帽子?とかばん?という身近な切り口から想像をふくらませられるおもしろい展示でした。また、「こんなの使っている人が居たんだ!」「おしゃれだな」「かっこいいな」と、純粋に見て楽しめました。大正~昭和の時代は特に、おしゃれへの貪欲さと探求心を感じさせます。
周年記念 珍品展(平成31・令和元年)
コヤノ美術館西脇館、開館10周年を記念し、珍品展~知恵と勇気と~を開催しました。
江戸時代の補聴器や自動ハエ取り器、筋力増強一人テニスその他、「懐かしいけど最近見ない」から「なんだこれ」まで知恵をひねったもののほか、張作霖爆殺事件時の電灯や大石内蔵助が討入時着用していた帷子の一部など、なぜか残された有名な事件の一片なども種々取り揃えて展示しました。
その他、明治時代の大阪名所浮世絵や昭和初期の大阪360度パノラマ写真など、大阪に因んだ展示もおこないました。
浮世絵展(令和2・3年)
浮世絵、それは庶民の日常、理想、親しみ、感傷、興味関心…様々なことをないまぜにした風俗画。
幕末から明治という時代の移り変わる時期、なにを好み、関心を持ち、興味を引いたのか。
歌川国貞を中心に、揚洲周延や広重、国芳、貞秀その他、様々な絵師の作品をそろえました。
美しかったり怖かったり面白かったり、様々な方向からアプローチされた浮世絵を、
気軽に楽しんで頂けました。
(新型コロナによる緊急事態宣言発令の為休館していた時期もあり、2年の開催となりました)
着物展(平成23年~令和3年)
婚礼用の打掛、子供の着物、羽織裏、日常のかわいい着物など、毎年内容を変えながら、
様々な着物を展示しました。
おもちゃ展(令和4年)
昭和を中心としたなつかしいおもちゃの展示をおこないました。 ソフビ人形やミニカー、積み木にカタカタ引き車、その他、明治の歌川派浮世絵師であり昭和初期の郷土玩具界の席巻した川崎巨泉の玩具絵や 大正時代の迷子札なども。沢山の玩具が見る人を楽しませました。
「男はつらいよ」ポスター展(令和4年~令和5年)
「寅さん」でおなじみの「男はつらいよ」の全シリーズ映画ポスター、その他名シーンポスターの展示をおこないました。
楽譜表紙展(令和5年)
大正~昭和にかけての楽譜を展示しています。
西洋から様々な音楽や楽器が入り、庶民の間でも音楽を楽しむようになった時代。
もっと親しめるようにとその加速を促したのが、美しく・かわいらしく・デザイン性高く描かれた楽譜の表紙でした。
中身の音楽だけではなく、楽譜の表紙にまでこだわっている。
世界的に見ても非常に珍しい日本の楽譜の世界。表紙を見ると、その音楽を聴きたい歌ってみたい気持ちが高まります